【研究結果】”デブは遺伝する”説の真相!デブ遺伝に打ち勝つには!?

太っているのは親のせい?

太っているのは遺伝が関係しているのか

「私が太っているのは遺伝のせいだ!親が悪い!」。太っているせいで不都合や理不尽を味わったときや、苦しいダイエットに臨んでいるときなど、ついつい現状を誰かのせいにしたくなり、そんな風に思ってしまうことはありませんか?自分だけではなくて親や兄弟まで太っていると「遺伝してる」「自分は悪くない」となどと感じてしまいますよね。「この親にしてこの子あり」や「蛙の子は蛙」など遺伝に関連することわざは多く、学業やスポーツで優秀な人物を評するときにも、努力だけではなく才能や遺伝の関わりについて頻繁に議論されています。では、それと同じようにデブも本当に遺伝が関係しているのでしょうか。

デブと遺伝を結びつける2つの説

トッド・フルストン博士による遺伝説

オーストラリア・アデレード大学に在籍する生物学者のトッド・フルストン博士は、デブと遺伝に関わる興味深い研究結果を報告しています。フルストン博士の研究グループは、20匹のマウスによって実験を行い、生まれてくる子供が太りやすくなるかどうかは、母親となる女性が受精する際の、父親となる男性の体重が大きく関与すると結論付けました。つまり、太った男性が持つ精液にはデブになるための遺伝子が組み込まれており、女性の体に生命が宿る前から生まれてくる子供が太りやすいのか、それとも太りにくいのかが決定すると言うのです。

どのような実験でその説が立証されたのか

実験で説を立証する

フリストン博士の研究グループは、無作為に選んだ雄のマウス20匹を2つのグループに分け、片方のグループには高脂肪食を、もう片方のグループには通常食を投与し続けました。10週間が経過すると、高脂肪食を与えたグループのマウスは平均して21%の体脂肪増加が認められ、精子に含まれる遺伝子にも変化が見られることを確認。そうして肥満状態になった雄のマウスを通常の雌のマウスと交配させたところ、なんと生まれてきたすべての子供に遺伝が確認され、中でも雄の子供に至っては肥満率が67%も上昇することを突き止めたのです。

孫にまで遺伝する「デブの遺伝子」

「デブの遺伝子」を持って誕生してきた雌のマウスは、通常食を与えて体重をコントロールした状態のまま管理していたもう1つのグループの雄のマウスと交配する実験が行われ、生まれてきた子供を調査した後に得られた研究結果は「27%の肥満増加が認められる」というものでした。つまり、太った男性によるデブ遺伝子が影響を与える対象となるのは実の子供だけに限らず、孫の世代にまで及ぶということまで証明されたことになります。

一般論としての遺伝説

前述したような実験を用いて証明することを目指す遺伝説だけではなく、一般論としての遺伝説も説得力のあるものになっています。人間の遺伝子の数はおよそ26,000種類と言われていますが、そのうちの数十種類がデブに関連する遺伝子であるということが既にわかっています。その中でも、肥満遺伝子を引き継ぐ日本人で特に多いのが「りんご型」「洋なし型」「バナナ型」の3種類と言われています。

全ての日本人のうち34%ほどが持っているとされる「りんご型遺伝子」は糖質による影響を受けやすく、お腹周りに脂肪がつきやすいタイプ。25%の人が持っているとされる「洋なし型遺伝子」は、脂質による影響を受けることが多く、下半身に脂肪がつきやすいタイプ。16%が持っているとされる「バナナ型遺伝子」は、脂肪を燃焼させる効率が悪く痩せにくいタイプとされています。

遺伝以外の問題で体型が似ることも

生活習慣が似通ることも親と体型が似てしまう原因

確かに遺伝そのものが肥満に影響を与えるという説は信頼性を感じられるものではありますが、それだけで親子の体型が関連付けられると考えてしまうことは危険です。親子の体型が似てしまう理由としてもう一つ指摘されているのが、生活習慣が似通ることによって生じる諸問題です。一家が同じ屋根の下で過ごすということは、当然起床時間から就寝時間、食事の内容、ペース、運動の有無、休日の過ごし方などが自然と似通ってしまいます。自分自身にとっては「当たり前」である日常生活が、実は立派な体型を育む重大な理由となっている場合があるのです。

食生活の送り方や運動不足には要注意

家族で健康的な食生活を心がける

特に注意しておきたいのが、食生活の送り方と運動の有無です。食事の内容は各家庭によって大きく異なり、栄養面にまで気を配った野菜中心の食事を作っている家庭があれば、1日に1食はファストフードを欠かさず、肉類や炭水化物を多く取り入れる家庭もあります。数日という短期間ならまだしも、数年、数十年という時間を継続的に共有する家族ですから、不健康な食生活を続けていては一家全員が太ってしまうことは当然と言えるでしょう。ちなみに我が家では、夕食後には一家揃って駄菓子やケーキを食べるということが毎日の習慣でしたが、プチダイエットに励んだ際にその習慣から自分一人が外れるだけで、2ヶ月間で3kgも痩せることができました。

家族で運動をする習慣をつける

運動不足にも注意が必要です。極端な例を挙げて比較すれば、毎週末に一家揃ってスポーツや登山に出掛ける家庭と、毎週末、一日中家の中でテレビを見ながら過ごす家庭のどちらで過ごすと太りやすく、太りにくいかは、考えるまでもなく分かりますよね。スポーツ一家にまでなる必要はありませんが、適度な運動を毎日の習慣に組み込むということも重要なポイントになるのです。

遺伝に負けずにデブから脱却するには?

まずは体質を改善することから始めよう

食生活で体質を改善する

太りやすい遺伝子という考え方をすると絶望的に思えてしまいますが、言い換えればただ単に太りやすい「体質」であるだけという考え方もできます。そして体質は生活習慣によって変化させることができますから、そのための行動を起こすように心がけることが、遺伝に負けずにダイエットを成功させるために最も大切なことと言えます。

例えば外食が多い場合には、できる限り調味料を使わないヘルシーな自炊を増やすことを心がけたり、とにかくお米を食べるのが大好きという方は、白米から玄米に切り替えるだけでも自然と痩せられることもあります。やむを得ず外食が欠かせないということであれば、油ものを減らして野菜の多いメニューを注文することも効果的ですし、間食の量や回数を減らすことでもダイエットに繋げられます。

また、運動量を増やして筋肉を付け、代謝を向上させることで効率的に脂肪を燃焼させられるようになります。ジムに通って本格的なトレーニングをしなくても、スクワットや腕立て伏せ、腹筋などを行えば専門の器具を購入する必要も無く、自宅で空いた時間を使ってダイエットに励むことができます。

ストレスを減らすことも大切

お風呂に入ってリラックスする

もう一つ重要な障害としてダイエットの前に立ちはだかってくるのがストレスです。人間はストレスを感じるとコルチゾールというホルモンの一種が分泌されるようになり、コルチゾールが分泌されるとそれに合わせて体脂肪の元となるインスリンの分泌も始まってしまいます。仕事やプライベート、あるいは学業などでストレスを感じやすい環境に身を置いているのであれば、ストレスを解消するために入浴する時間を増やしたり、趣味に充てる時間を増やしたりすることによって、太りやすい体質から解放されてダイエットを成功させやすくなるのです。

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