究極のダイエット方法!? ケトン体ダイエット

激しい運動は必要なく、もちろんお金もかからない。こんなダイエット方法があれば誰だって飛びつきたくなりますよね?
「ケトン体ダイエット」はそんなダイエット法として、米国を中心に広がり、一時は米国民の成人の7人に1人が取り組んでいると言われる程の人気ダイエット法です。幾つかの大学で行われた臨床実験でも非常に良い結果が出ています。
ただし、糖質の摂取を制限するダイエットを5年以上続けると死亡率が高くなると言ったレポートもあり、長期的な効果についてはまだ賛否両論といったところです。
まず、5分だけ我慢してケトン体ダイエットについて勉強してみましょう!

人気の「ケトン体ダイエット」とは?

ケトン体ダイエットとはご飯や麺類、パスタやじゃがいも、そして甘い砂糖が含まれているお菓子や清涼飲料水などの糖質を抜く事によって行うダイエットで、トップクラスに痩せやすい方法として人気があります。逆に言うと赤身の肉などは食べられるのでステーキ好きのアメリカ人にはウケが良いのかも知れません。

週末のプチ断食で、ケトン体を上昇させるといったダイエット法もありますが、ここでは正統に、アメリカ人医師・循環器学者のロバート・アトキンス氏が考案した方法を紹介したいと思います。

ケトン体ダイエットの仕組み

そもそもケトン体って何なんでしょうか?あまり聞き慣れない言葉ですよね。

ケトン体とは、脳が活動する為のエネルギー源になる事が出来るほか、人間の生命活動を維持する為に欠かせないエネルギー源のブドウ糖の代わりも果たしてくれるものです。つまり、主食とされているご飯や麺類、パンといった炭水化物を摂取しなくても、人間は肝臓でケトン体を作り出す事で生命活動を維持出来るのです。

炭水化物をほとんど摂取しないようにすると、インスリンが作られず、また血糖というエネルギーがなくなるので、代わりに体内の脂肪を肝臓で分解してケトン体をエネルギーとして使うようになります。ちなみに、この血液中にケトン体が増えた状態を「ケトーシス」と呼びます。
つまり「ケトーシス」の状態ではケトン体でブドウ糖の減少を補おうとしているんです。
結果として、体内の脂肪を燃焼しやすい状態となり、脂肪だけを減らすことができるというのがこの理論です。 たんぱく質・脂質にはあまり制限がないところが良いところですが、腹八分目がすすめられています。

ケトン体ダイエットは、もともと原始時代に、食料が取れなくなった時に生き伸びるための体の反応を利用しています。結構やばい状態を利用しているということを理解しましょう。

少々ややこしい話ですが、これがケトン体ダイエットの理屈なんです。脂肪って運動以外ではなかなか燃焼させるのは難しいんですが、ケトン体ダイエットなら運動せずに炭水化物を抜くだけで脂肪燃焼が実現できます。

ケトン体ダイエットの方法

要するに体のエネルギー源となるに炭水化物を摂らないということです。なので極端にこれを続けることは体の危険を伴うこともあります。自分流にアレンジするのは危険です。言われた通りに実践するようにしましょう。
ケトン体ダイエットは、基本的には4つの段階から成っています。

導入段階(2週間)

最初の2週間は導入ダイエットとして炭水化物の摂取量を1日20g以下にします。この状態でケトーシスが簡単に起こるようになります。
この期間にインスリン抵抗性と低血糖症が改善され、異常な食欲と気分が改善されます。

減量段階

炭水化物は、1日40g前後が一つの目安です。体重が増加するまでゆっくり5gずつ炭水化物の量を増やしていきます。そして、体重が減る量に炭水化物の摂取量を戻し維持します。 炭水化物を少量摂りはじめる場合は、玄米などの精白されていない全粒穀物にしましょう。

前体重維持段階

目標体重に近くなったら、炭水化物を少し増やしペースダウンします。

体重維持段階

目標体重になればもうケトーシスの状態は必要ないですが、炭水化物は体重が増加しない量に保ちます。
基本的には魚、豆腐、野菜、豆から組み立てたメニューが良いでしょう。
砂糖の代わりにステビアを使ったものは良いが、シロップ、蜂蜜、白米など精白されたもの、果糖や乳糖は食べないようにします。 炭水化物は果物や、玄米や蕎麦、オートミールなどを少し取り入ます。

出典:wikipedia

まず仕組みをよく理解して、ちょっとでも「おかしいな?」と思った場合は必ず、すぐ医者に行くということを忘れないでください。

ケトン体ダイエットの効果

炭水化物を一切抜くケトン体ダイエットですが、ケトン体が中性脂肪を燃焼させて作られる物質である為非常にダイエット効果が高く、太りすぎやメタボリックシンドロームなどの成人病対策としてもおすすめです。

ただし、ケトン体ダイエットによる「炭水化物&糖分抜きの食事」が人間の身体にどんな影響を長期的に及ぼすかについてはまだよく分かっていない部分が多いです。
ケトン式ダイエットを取り入れる場合には身体への悪影響を極力抑える為、炭水化物以外の野菜やたんぱく質などの栄養分をきちんと摂取しておく必要があります。

ちなみに、成分の制限ではないですが、摂取カロリーを半分のとした実験の話を載せておきます。

プチ断食の長期間の影響は、実はよくわかっていません。

ところが、1940年代のアメリカで
とても貴重な実験が行われていました。

それは、若者たちを1日2食で生活させる実験。
1日の摂取カロリーは、普段の半分程度に、
運動も定期的に行っていました。

すると6か月後、彼らの体は、
余分な脂肪の落ちた、引き締まった理想的な肉体に・・・
とはいかず、
なんと骨が浮き出た、
ガリガリの体になってしまっていたのです。

人間の体は、栄養が足りなくなると、
脂肪だけでなく、筋肉を分解して、
エネルギーを作り出すしくみがあるのです。

筋肉の減少などが起こらないように、
推奨される1日のタンパク質の摂取量は、
成人男性60g、成人女性50gです。
出典:NHK http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20121107/index.html

ケトン体ダイエットの注意点

ケトン体ダイエットを行う時には注意が必要です。

なぜなら、ご飯や麺類、パンなどの主食をカットして抜く炭水化物ダイエットをしている時に、まれに体内でケトン体が増えすぎてしまい、意識不明などの症状が出る「ケトアドーシス」という状態に陥ってしまう事があるからです。

ケトアドーシスは意識障害のほかに気分が悪くなったり、腹痛や嘔吐などの症状が出てくるほか、尿や嘔吐、発汗量が増えて脱水症状を引き起こす事もあります。また、ケトアドーシスの状態におちいると低血圧や頻脈などの血管系の症状、さらに重い症状では脳浮腫などの重篤な症状が出てくる例も少なくありません。

この為、ケトン体ダイエットを行う時には、栄養バランスや体調面などについてしっかりと自分自身のコンディションを把握した上で、医師に相談してから行う事をおすすめします。

ケトン式ダイエットをやってみようと思った方へ

さて、今回は、ケトン式ダイエットの第一人者ロバート・アトキンス氏が考案した方法を紹介しました。最近はこのほかにも、たくさんのケトン体ダイエットの方法が考案されています。そのうちの何冊かを以下に載せておきますので、自分に合ったケトン式ダイエットに挑戦してみてください。

 

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