お相撲さんが作って食べる料理と言えば「ちゃんこ鍋」。各部屋によって味も様々です。
例えば平成の大横綱が率いる貴乃花部屋では、鶏ひき肉と豚ひき肉を合わせた肉団子がポイントのちゃんこ鍋や特製トマトちゃんこ鍋。高砂部屋には、伝統的なソップ炊き、玉ノ井部屋には、塩とニンニク風味のさっぱりとした塩ちゃんこ鍋。
また、荒汐部屋の味噌炊き、友綱部屋のキムチちゃんこ鍋、時津風部屋の鶏肉の塩炊きちゃんこ鍋、尾車部屋の鶏と豚のごま油炒め塩炊きちゃんこ鍋、宮城野部屋の鯵のつみれちゃんこ鍋など、各部屋ごとの伝統のちゃんこ鍋がゾロゾロと存在します。
そんな本格的なちゃんこ鍋、両国国技館がある両国ならば一般の人だって舌鼓を打てるんです!
お相撲さんの街、両国駅前にある「ちゃんこ霧島」
普段JRで両国駅を通る人ならば、「ちゃんこ霧島」の看板を見たことあるのではないかと思います。JR両国駅西口から徒歩1分というアクセス抜群の好立地なお店です。
こちらは、元大関霧島(現在、陸奥親方)のちゃんこ鍋のお店です。霧島は、早くから科学的トレーニングを取り入れていた力士で、鍛え抜かれた筋肉は美しく、「和製ヘラクレス」との異名を持っていました。
そんな元大関のお店は、8階建てのビルで、320席もある超大型店。個室もあるので、接待にも宴会にもデートにも、様々な用途で利用出来るお店です。眺望の良いお席もあるので、予約をしておくと安心かもしれません。
白味噌さっぱり仕立てのちゃんこ鍋が美味
「ちゃんこ霧島」では、豚骨と鳥ガラで出汁をとり、白味噌で仕上げたさっぱりとしたちゃんこ鍋が頂けます。海老やホタテ、鶏つくねなど、具材たっぷりのボリュームいっぱいのお鍋です。さっぱり風味なので、老若男女問わず食べやすいお鍋となっています。
味噌の他に、醤油、塩、キムチもあり、好きなお味を選ぶことが出来ます。醤油味のお鍋には、鰯つみれが入ってくるようです。お得なコースメニューも用意されていて、締めの雑炊やうどんまで、美味しく頂けます。
鍋以外にも気になる一品料理が多く、中でもコロッケを土俵に見立てた相撲コロッケは特大ですので、何人かで切り分けて食べるのがオススメです。また、陸奥親方が鹿児島出身という事もあり、熊本の馬刺しや地鶏の天草大王など、九州の食材が使われたお料理も食べられます。
両国を通れば、必ず目に止まるお店ですが、1度は食べておくべき、ちゃんこ鍋です。陸奥親方に会いたい方も是非!
お店データ
住所:東京都墨田区両国2-13-7
電話:03-3632-8710
営業時間:11:00~23:00
定休日:年中無休
ミシュランにも載った「川崎」
『ミシュランガイド東京2016』にも掲載されたお店が、こちらもお相撲さんの街、両国にある「川崎」です。
古民家風の一軒家で、メイン通りから脇道に入ったところにあります。昭和12年に元関取の横手山が創業した老舗で、力士が食べていたちゃんこを最初に飲食店のメニューに取り入れたお店でもあります。両国では最も歴史の長いお店です。
ソップ炊き
こちらのお店で頂けるちゃんこ鍋は、鶏ガラで出汁をとったソップ炊きと呼ばれる、伝統的なちゃんこ鍋です。具材は、もも肉、レバー、砂肝などの鶏と、白菜、ネギ、人参、牛蒡、大根といった野菜に、しらたき、焼き豆腐、油揚げなどが入っております。野菜たっぷりのお鍋はなので、ヘルシー志向の女性にも人気です。醤油味のあっさり風味のお鍋です。
焼き鳥やとりわさ、つくねなど、ちゃんこ以外のお料理も絶品です。新鮮なお肉だからこそ、成せる技です。締めには雑炊とお餅が選べます。お出汁がたっぷり溶け込んでいるので、最後の最後まで美味しく頂けます。
昭和の雰囲気を感じながら、あっさりヘルシーなちゃんこ鍋を頂くなら、ミシュランにも掲載された「川崎」に決まりです。
お店データ
住所:東京都墨田区両国2-13-1
電話:03-3631-2529
時間:17:00〜22:00
定休日:日曜、祝日
映画監督の周防正行さんも大絶賛した「ちゃんこ巴潟」
ちゃんこ巴潟は本木雅弘さん主演映画「シコふんじゃった」で、監督を務めた周防正行さんが美味しいと絶賛したお店です。友綱部屋の跡地に出来たお店で、両国駅西口から徒歩3分のところにある40年も愛され続けているちゃんこ鍋の老舗です。相撲部屋の本格的なちゃんこ鍋を和の料理人が作っており、そのお味は文句無しの絶品です。
「巴潟」では、ちゃんこ鍋に加えて、旬の食材を活かした割烹料理も頂けます。落ち着いた雰囲気の中で、お腹いっぱいになるまで美味しいお料理をゆっくり味わえるお店です。
絶妙な甘さが漂う醤油味のソップ煮は、霜降りのお肉がメインの具材になります。塩味の効いたちゃんこ鍋では、鰯のつみれ、魚介、鶏肉、野菜がたっぷり食べられます。
4種の味噌をブレンドした、40年来続く秘伝のちゃんこ鍋は、魚介入りの寄せ鍋風です。名物の鰯つみれに並んで人気の鯵つみれや魚介類が入った水炊きは、ポン酢でサッパリ頂きます。
平日にはお得なランチメニューも用意されているので、お昼から美味しいちゃんこ鍋を楽しめます。
お店データ
住所:東京都墨田区両国2-17-6
電話:03-3632-5600
時間:(平日)午前11:30~午後2:00、午後5:00~午後11:00
(土日祭)午前11:30~午後2:00、午後4:30~午後11:00
定休日:6~8月は月曜定休
芸能人も通う!中目黒にある「ちゃんこ芝松」
芝松は昭和32年創業の老舗です。本店は緑ヶ丘にあり、連日予約がいっぱいの大人気店だったのですが、続く2号店の中目黒も人気のお店です。
4種類の味が楽しめるボリューム満点のちゃんこ鍋
芝松のちゃんこ鍋は、味噌、塩、醤油、キムチの4種類となっており、スープは時間をかけて丁寧に作られています。
具材は、鶏と豚を4:1という配分にして作られた自家製のつくねを始め、鶏肉、豚肉、ベーコンなどの肉類と、銀ダラ、エビなどの魚介類になります。また、白菜や長ネギ、人参、しいたけなどの豊富な野菜に加え、油揚げも入っています。かなりボリュームのあるお鍋に仕上がっていますので、お腹いっぱいになります。
ちゃんこ鍋以外にも、口コミで人気となっているカニクリームコロッケや、お土産でも買える力士味噌を胡瓜につけて食べる、力士みそきゅうりなど、外せないメニューが沢山あります。
お店データ
住所:東京都目黒区中目黒3-12-19
電話:03-3712-3993
時間:月~土18:00~01:00、日17:00〜24:00
定休日:年末年始
隅田川近くの人気店「ちゃんこ照国」
国技館のある両国には、まだまだ美味しいちゃんこ鍋のお店があります。
「ちゃんこ照国」は、第38代横綱の照国がお店の名前になっていますが、店主は照国の息子さんです。
新鮮な魚介が目玉のソップ炊き
「ちゃんこ照国」では、店主自ら新鮮な魚を築地から仕入れており、肉や野菜も厳選されたものを提供しています。
こちらの自慢のお鍋は、鶏ガラをたっぷり使ったソップ炊きです。定番のちゃんこ鍋は、9月から5月末までは醤油スープ、6月から8月まではサッパリとした塩スープになります。
具材には、国産の若鳥や牛肉、自家製のつくねと、新鮮なお野菜が使われています。サッパリとした上品なお味のちゃんこ鍋が頂けるお店です。
お店データ
住所:東京都墨田区両国1-17-6 照国ビル1F
電話:03-3631-1356
時間:17:00〜22:30
定休日:毎週月曜日
相撲ファンもそうじゃない方も両国で何か食べるならちゃんこ鍋を
相撲好きだと、より楽しめるちゃんこ鍋のお店ですが、相撲に詳しくなくても、美味しいちゃんこ鍋を食べに行くと、いつ間にか相撲に興味を持つようになります。
特に、両国界隈はお相撲さんが歩いていることもあるので、相撲ファンにとっては堪らない街です。相撲好きも、そうでない人も、両国に行くならば、1度は本場のちゃんこ鍋を堪能してみて下さいね。