バランスボールは2000年代に入って徐々にブームになってきたダイエットや体幹を鍛えるアイテムです。よくテレビ番組等で有名人やスポーツ選手が使っているのを見かけることがありますよね。
慣れてしまえば手軽に自宅で使えるわりに、最初のサイズ選びや破裂の危険性、転倒による怪我のリスクなど注意する点がいくつかあります。バランスボールの正しい使い方を事前に学んでから使うようにしましょう。
ダイエットに効果的なバランスボール
バランスボールとは
バランボールは、元々1963年にイタリアのアクイリーノ・コサーニという会社がリハビリ用の医療器具として開発したものです。日本では2001年にバランボールブームが訪れ、体幹を鍛える道具として人気を集めました。
しかし、ボールに乗るだけで簡単だと思われたバランスボールは、意外にも座ってバランスを取るだけでも難しいため、すぐに諦めてしまう人が続出しました。ブームが去ると、空気を抜いて押し入れに仕舞い込んでしまった、という人も多いのではないでしょうか。
自宅で気軽にできる
バランスボールがあれば、ダンベルやバーベルが無くても自宅で気軽に体を鍛えることが出来ます。バランスボールで、インナーマッスルを鍛えて、体を支える力を強化することで、正しい姿勢が保てるようになり、肩こりや腰痛の緩和にも繋がります。正しい姿勢を保てるようになると、首に負担がかからなくなるので、自律神経の乱れからくる不眠なども改善することができます。
更に、ウエストを引き締めることによる美しいボディライン作りにも役立ちます。バランスボールは、座るだけでも体幹が鍛えられるので、椅子の代わりとして日常的に使うと、ダイエット効果が現れやすいとされています。
リバウンドなしのダイエット
バランスボールは筋肉量を増やして体を引き締めることが出来ます。そのため、短期間でダイエットできるというものではありません。食事制限をしても、筋肉が溶けてしまうため、元の食事に戻してもリバウンドしてしまいますが、筋肉を増やしていくことで、徐々に基礎代謝がアップして痩せやすい体質になっていくことができるのです。
ダイエットは、筋トレだけでなく有酸素運動も併せて行うことで、余分な脂肪を減らしていくことができます。バランスボールは、無酸素運動と有酸素運動の両方を兼ね備えたトレーニングを行うことができるので、ダイエットに最適な運動器具なのです。
リンパの流れを改善して痩せやすく
また、バランスボールダイエットでは、リンパマッサージを取り入れて、体に溜まった毒素を排出することもできます。毒素が溜まったままだと、いくらダイエットをしても痩せにくいのです。毒素が溜まっていると、血流も悪くなりむくみや肌荒れ、冷え症の原因にもなります。
また、バランスボールダイエットは、体の歪みを整える効果もあります。骨盤が歪んでいると、太りやすく腰痛にもなりやすくなります。そのため産後太りで悩んでいる方にもおすすめな方法です。このように、バランスボールダイエットは、単に痩せるためだけでなく、美容や健康にも効果のある素晴らしいダイエット方法と言えるのです。
バランスボールダイエットの方法
基本の座り方で有酸素運動
まずは、バランスボールの正しい座り方をマスターすることから始めましょう。座れないことにはダイエットもへったくれもありません。大多数の人がここで挫折してしまっていますね。
ボールの真上に座り、脚を肩幅に開き、膝の角度を90度に曲げます。坐骨で座るように意識して、背筋をしっかり伸ばし肩の力を抜くようにします。このように座るだけで、背筋、腹筋、体幹が鍛えられて、ウエストが細くなります。
慣れてきたら座った状態で、上半身を使って軽くバウンド(上下運動)してみましょう。傾いたり、前のめりにならず、真上に向かってバウンドします。バウンドすることで、有酸素運動の効果を得ることができます。また、足腰を鍛える効果もあります。
全身運動
バランスボールに座り、座ったままの状態で上半身を後ろへ倒していき、両手を床に付いて体を支えます。この時、膝は90度にします。そして、両膝をきつく感じるところまで持ち上げ、5秒キープし下ろします。これを5セット繰り返します。
上半身
腕立て伏せの要領です。ボールに乗り、お尻をあげて体をまっすぐにして、そのまま肘を曲げていきます。体が下に付かないように注意。
少し慣れてきたら、手を付く位置を狭くして行います。手を付く位置を狭くすると、バランスを取るのが難しくなってより上半身を鍛えることができます。肘はできるだけ脇を締めて、直角に曲げるようにするといいでしょう。大胸筋が鍛えられるので女性の場合はバストアップの効果も得られます。
お尻と太腿
仰向けになり腰を90度にしてボールに乗せ、足を伸ばし、しっかり片足ずつ踏んでいきます。この時、手は下に置いてしっかり踏ん張ります。そして、ゆっくりをお尻を上に上げて5秒キープします。左右それぞれ5セット行います。
腹筋
バランスボールに座り、ゆっくりと息を吐き、おへそを覗き込むように、尾てい骨を前に押し出しお腹を丸め10秒キープします。これを30回繰り返します。腹筋の無い女性は5回ほどでギブアップしてしまうかも。
腰周り
お腹をバランスボールに乗せて、両手を付きます。その状態のまま、手で前に進みます。バランスボールが脛まで来たら、お腹に力を入れ10秒キープします。次に、両手で後ろに進み元の位置に戻ります。これを3セット行います。
バランスボールダイエットの注意点
正しいサイズを選ぶ
バランスボールにも色んなサイズが色々あります。このサイズ選びが結構重要。特に身長によって適切なサイズのバランスボールがあるんですね。あまり大きすぎると効果が薄れ、小さすぎると転倒などのリスクが高まるので時間をかけて、実際に座ってみてからサイズを決めるといいでしょう。
直径65cmのボールだと、身長170cmの方であれば問題ありません。身長185cm以上だと直径75cmを選びます。
女性の場合は、直径55cmのボールが丁度良いでしょう。身長が150cm~160cmくらいの人に向いている大きさです。身長が150cm以下の人は、直径45cmが丁度よいとされています。
- 150cm以下…45cm以下
- 160cm前後…55cm
- 170cm前後…65cm
- 185cm以上…サイズ75cm以上
バランスボールに座った時、膝が90度にすることができるのが、自分に合ったバランスボールの目安となります。バランスボールを足に挟んで、腹筋をしたりといった運動も行いますので、バランスボールが大き過ぎると足に挟みにくくなります。体に合っていないと、トレーニングの効果を得ることができませんので気を付ける必要があります。
また、サイズが合っていても、使っているうちに空気が抜けてきます。定期的に空気を入れるようにしましょう。空気が抜けすぎているとパンク(破裂)の恐れも高まります。
アンチバースト(破裂防止)
バランスボールを使用している時に、急に破裂してしまっては危険です。アンチバーストの表示がされているバランスボールなら、そのような危険性がなく安全に使用できます。その分ちょっと高価ですが、破裂することで怪我をするよりは最初に少しだけお金を出しておいたほうが絶対にいいです。
転倒
慣れないうちは、転倒しやすいので転倒しても大丈夫な場所で使用しましょう。周りにクッションや座布団などを置いて転がっても大丈夫なようにしておくと安心です。ずっと座っている場合は、専用のリングの上に固定すると、椅子として使用することができますし、席を立った時に転がらないので便利です。特に頭を打つと危険なので最初はニット帽を被ってもいいかもしれませんね。頭を打っても大丈夫なようにガードしておきましょう。
集中できない
慣れてくるまでは、座っているだけでもバランスを取るのが大変です。バランスボールに座りながら仕事をしても、注意散漫になってしまう恐れがあります。オフィスで椅子代わりにバランボールを使用する場合は、まずは自宅で基本の座り方をマスターしてからにしましょう。逆に、慣れてくると集中力が増してきます。初心者のうちは本を読んだりテレビを見ながらは危険なので避けましょう。
習慣化する
バランスボールダイエットは決して即効性のあるダイエットではありません。気長に続けることで、体幹や筋肉が鍛えられて引き締まった体形になることができ、更に続けていくことで基礎代謝が上がり痩せやすくなるというものです。ながらダイエットとしても手軽に行うことが出来る方法なので、ウォーキングなどの有酸素運動にプラスするような形で取り入れるとダイエット効果が高くなります。
無理をしない
まずは、基本の座り方をマスターすることから始めましょう。無理をして頑張るよりも毎日少しずつでいいので、継続することが大切です。また、腰痛など体に不調を抱えている場合は、無理をしないで中止しましょう。体調が戻ったら開始するようにして下さい。
手軽に始められるぶん、転倒などのリスクもあるバランスボール。正しく使って効果的なダイエットにつなげてください。
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