これだけはやるな!相撲取りに学ぶ太り方。

この飽食の時代、大半の人が「痩せたい」「ダイエットしたい」という願いを持っていますよね。デブラボの読者はほぼ全員がそう思っているでしょう。でも、なんとビックリ世の中には逆に「太りたい」と願っている人たちもいるんです。

その代表格となる存在が「相撲取り」です。

当然のことながら、彼らの生活をそのまま真似をすると体重は膨れ上がってしまいます。じゃあ彼らの生活を反面教師にすれば、どうすれば太らないのかを学ぶこともできますよね!

そんな相撲取りの生活スタイルや食事の中身について、じっくりと勉強することで「相撲取り反面教師ダイエット」をしてみませんか?

世の中には太りたい人たちもいる

お相撲さんが土俵で結果を出すためには、まずはプロの舞台で通用する体格を整えなければなりません。筋肉だけで巨漢の力士に立ち向かうことは到底不可能であり、勝つためには体重を増やし、当たり負けしない体型を作り出さなければならないわけです。彼らにとっては太る事は生活の糧を維持する上で最も大事なことなのです。太る事が仕事みたいなものなのです。

そんな力士たちが体重を増やすために、実際にどのような生活を送っているのでしょうか?

相撲取りが太るために行っている習慣

入門時から太っている相撲取りは少数

幕内力士が登場する時間帯の大相撲中継を見ていると、立派な体格をした力士ばかりがテレビに映されますが、実は入門時からあれだけ太っている力士はごく少数に過ぎません

今でこそ押しも押されぬ横綱として君臨するあの白鵬も、モンゴルから来日して相撲部屋に入門した当初は無駄な肉がほとんど付いておらず、肩や首元は骨が浮いて見えるほどでした。

毎年の新弟子検査の様子を見れば一目瞭然ですが、大半の力士がほんのちょこっとぽっちゃりしている程度の体型で、中にはガリガリという言葉が似合うほど細い力士も存在します

2013年に慶應義塾大学のスポーツ医学研究センターが幕内力士25名を対象に行った調査結果を見ると、入門時と比較して少ない力士でも20kg多い力士ではなんと70kgもの体重の増加が認められています。つまり、現在大相撲の世界で活躍している巨漢の力士も、最初から太りやすい体質であったとは限らないということが実証されているというわけです。

我々の世界においても、力士が太るために取っている行動を避けるだけで、自然と痩せられる可能性があるとも言い換えられます。

相撲取りが行う食事法は?

相撲取りの食事は1日に2食

1日に3食しっかり食べないと逆に太ってしまうというのがダイエットにおいての定説となっています。実際に力士は1日に2食しか食事を取らないのですが、実は3食をきっちり食べないからといって体重の増加という結果に直結するわけではありません

デブのシンボルとして扱われることの多い力士が1日に2食しか食べないというところから、3食取らなければ太るという都市伝説のようなものが生まれたのです。最近では、1日2食に抑えることでカロリーの摂取量を減らすダイエットを行っている方も増えています。

ただし、力士が1回の食事で大量のご飯を食べて栄養をきっちり補給することに対し、ダイエットを目的に食事の回数を抑えると必要量の栄養を摂取できなくなる上、リバウンドの可能性も増すことから、この方法を用いたダイエットはおすすめできません。

相撲取りがちゃんこ鍋を食べる理由

力士の食事として真っ先に思い浮かぶのがちゃんこ鍋ですよね。昔から現在に至るまで、力士の食卓に並ぶ料理といえばちゃんこ鍋です。

そのため、ちゃんこ鍋には「太るための料理」というネガティブなイメージが付きまといますが、実際には相撲部屋で出されるちゃんこ鍋には野菜や肉、魚を中心とした食材が使用され、あっさりとした味付けで整えられたヘルシーなものが多く、いくら大量に食べたとしてもちゃんこ鍋だけで太るということはなかなか難しいのです。

それでは、なぜ相撲部屋でちゃんこ鍋が多く食べられているのでしょうか?それには相撲界ならではのルールが深く関係しています。相撲部屋では、身分の高い力士から順番に鍋に箸をつけていきます。入門したての力士は肉や魚を食べることはほとんどできないのですが、その代わりにちゃんこ鍋の出汁をかけたご飯を大量に食べています。

炭水化物であるご飯を多く食べやすくさせ、若手の力士を太らせるという目的もあってちゃんこ鍋がメニューの常連となっているのです。最近話題の「カレーちゃんこ」も、出汁とご飯の相性が良いことから広まったものでもあります。

ちゃんこ鍋以外で相撲取りがよく食べているメニューは

鍋料理以外で力士がよく食べるメニューとしては、カレー焼肉ステーキラーメンが多いようです。もちろん我々が普段行っているような分量の食事ではなく、いずれの料理も大量に食べていることは言うまでもありません。太るため、あるいは体重を維持するための食事ですから、ご飯や麺類といった炭水化物も積極的に取り入れて食べていることが特徴的です。

余談ではありますが、力士は場所中には牛や豚を食べず、鶏肉を食べて過ごすことが多いとされています。その理由は、鶏が二本足で歩くことに対して牛や豚は四本足で歩くため。相撲は手をついたら負けになってしまいますから、縁起を担いで牛や豚を意識的に避けるのだそうです。

相撲取りが太るために行っている習慣

食事の前に運動をする

力士は朝食を取る前に激しい稽古をこなしています。その理由は二つあり、一つはより大量の食事を取るために限界の空腹状態にまで追い込むこと、もう一つは空腹の時間帯を長引かせることによって、食事を取った際の血糖値の上昇を高めることです。

血糖値が急激に高まると、人間の体は反射的にインスリンを分泌します。インスリンが分泌されると、血液中に含まれるブドウ糖が体内に取り込まれていき、最終的に脂肪の一部となって残留します。つまり、空腹時に大量の食事をすることによって、効率的に脂肪を生み出し、体重の増加へと繋げているのです。

食べた後はすぐに寝る

力士は食事を取った後にすぐ昼寝をします。寝ている時間は、起きている時間と比較してカロリーを消費することが少なく、そのまま持ち越してしまうため脂肪になりやすいのです。しかも力士は、昼寝を挟んでまたすぐに夕食を食べ始めます。運動して、食べて、寝て、また食べるというサイクルを繰り返すことによって体重を増やすのが力士の伝統的なやり方となっています。

相撲取りが行っている運動について

有酸素運動はしない

サッカーやテニス、バスケットボールなどと違い、相撲では運動量を求められることがありません。したがって、力士がランニングなどの有酸素運動を行うことは基本的にはありません

有酸素運動は、カロリーを消費させたり、基礎代謝を向上させるためには最も有効な運動の一つですから、これを取り入れてしまうと痩せてしまい、せっかくの太るための食事を台無しにしてしまう場合もあります。力士が有酸素運動をしない理由の一つは「痩せてしまうから」でもあるのです。

筋力トレーニングをして筋肉を維持している

しかし相撲はただ太っているだけで勝てるほど甘いものではありません。力士の多くは、有酸素運動に代わるトレーニングとして筋力トレーニングを導入し、脂肪を蓄えると同時に筋肉を付けて力強い肉体を手に入れています。

筋力トレーニングと言っても、一般的な力士の場合には特別な器具やマシンを使ったトレーニングを行っているわけではなく、腹筋や腕立て伏せといった誰もが一度は経験したことのある簡単なトレーニングで筋肉を発達させています。こうすることによって、力士は健康的に太ることを可能としているのです。

さあ、相撲取りを反面教師にしましょう

太りたくてしょうがない相撲取りを反面教師にすることで、私たちのダイエットに繋げましょう!

・力士は有酸素運動をしない → 有酸素運動で痩せる

・空腹時間を長くする → 食事の間隔を一定にして3食を摂る

・食べてすぐ寝る → 食べた後は適度に動く

・若手力士はご飯を食べまくる → ご飯など炭水化物の量は控え目に

太りたいお相撲さんを反面教師にした、「逆相撲取り式ダイエット」をぜひ実践してみませんか?

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