なぜオペラ歌手は太っている?その謎に迫ります!

オペラのコンサート映像などを眺めていると、男性・女性を問わずに太っている方や、驚くほどに肩幅が広く恰幅(かっぷく)の良い人物が美声を響き渡らせている姿を簡単に見つけることができますよね。

なぜオペラ歌手の人はみな太っているのでしょうか?

はたしてこれは偶然なのでしょうか?それとも必然なのでしょうか?

今回はなぜオペラ歌手が太っているのかを、複数の視点から検証していきましょう。

オペラ歌手には太っている人が多い?

世間一般のイメージはオペラ歌手=デブ

日本人で言えば岡本知高さんや森公美子さん、故・中島啓江さん、さらにスピリチュアルカウンセラーとしてテレビ番組「オーラの泉」で人気が爆発した江原啓之さんに至るまで、著名なオペラ歌手はなぜかみんな太っています

日本人のみならず、海外のオペラ歌手にも太っている方は大勢おられます。例えば180cm以上という高身長で大柄なダニエラ・バルチェッローナさんや、後に大幅なダイエットを成功させることとなりますが、当時は「デブラ」と揶揄されることもあったデボラ・ヴォイトさんは有名です。

身近なところでは、太っている人と一緒にカラオケに行き、考えられないほどの声量と響きを持つ歌声を披露されたという方も少なくはないでしょう。人種や職業とは無関係に、オペラのような雄大な歌を歌うためには、もしや「太っていること」は必要不可欠な条件なのかもしれません。

技術的な面で太る必要がある

オペラには十分な体力が必要

ポップスなどの楽曲の場合には、口や喉だけを使って歌うということも一つのテクニックとして必要となることがあります。「歌姫」と呼ばれるような歌手は大抵が華奢で痩せた可愛らしい女性が多く、中には「こんなに痩せてるのにどこからそんな声が出てくるの?!」と驚愕してしまうような歌手も存在しますが、彼女たちはマイクの力も上手く借りながら高い技術を生かして歌っています。

一方、舞台を中心に活躍するオペラ歌手の場合には、遠くまでしっかりと声が通るということが絶対条件ですし、なおかつ途切れさせることなく最後まで声量をキープしながら伸ばして歌い切らなければ評価されません。

つまり、一般的な歌手と比較すると、一曲を歌い切るためにより多くの体力を必要とすることになるわけです。そのためには華奢なタイプよりも大柄なタイプの人物のほうが有利であることは当然と言えるでしょう。

さらに、歌うことで消耗するカロリーやエネルギーは莫大なものであり、全身全霊で毎日の公演をこなすオペラ歌手の体力的消耗は尋常ではありません。痩せていてはとても身が持たず、終盤になるにつれてヘロヘロになってしまうのかもしれませんね。

求められている役と合致する体型である

前述したデボラ・ヴォイトさんは、ダイエットに成功したことによって、それまでには考えられなかったような役割や曲目を任されることが多くなったといいます。その事実は、太っているからこそ任せられる曲目があるということを示しているとも言い換えられるでしょう。太っていなければ出せない声というものもあり、特にオペラの世界ではそのような声質が求められることが多いようです。

映画の吹き替えを見ていても、太った役の人物には太った俳優やタレント、そしてオペラ歌手が起用されることが多いですよね。日常的にそのような役割を求められる機会の多いオペラ歌手の中には、敢えて意図的に太ることを選択したり、「痩せない」という決断を下している方がいることも確かでしょう。

声を響かせるためにも体重は重要な要素

声を武器にして音を奏でるオペラ歌手は、いわば体そのものが楽器として機能しています。

オペラの特徴的な歌唱テクニックに「ビブラート」というものがありますが、これは声を震わせた状態で歌い続けるというもの。その際に声帯を安定させるために体重は重要な要素の一つとなります。

数秒であれば持ち堪えられたとしても、数十秒単位でビブラートを出し続けなければならないオペラでは、その最中に途切れたりバランスを失うことがないように、一定の体重があったほうが有利なのです。

ですから、オペラを教室に習いに行った方は、講師から「もう少し体重を付けたほうが良い」とアドバイスされることも多いようですね。

生活習慣が体型に影響している場合も

日々の生活やストレスが太る原因になっていることもある

オペラ歌手は舞台の上で最も注目を浴びる存在であり、ある意味では孤独との闘いも仕事の一部となっています。毎日、関係者や観衆からの期待に応えるためのパフォーマンスを継続しなければならないということは、我々にとって想像も付かないほどのストレスとして降りかかっていることも事実でしょう。

それが「痩せたくても痩せられない」「どんどん太っていく」ことの原因の一つとなっている可能性を否定することはできません。

また、練習や舞台で消費したエネルギーを取り戻し、翌日に備えるために食事は大変重要な要素です。コンディションを維持するためにたくさん食べるということは十分に考えられます。長期間の公演が始まると、宿舎と劇場を往復するという毎日になることもありますから、運動する機会そのものが少なく、摂取したカロリーに対して消費が追い付かないということもあるでしょう。

社交性がアダになっている可能性

日本で活躍している太ったオペラ歌手を思い浮かべてみると、陽気で明るい性格の人物が多くありませんか?中には芸人さながらの活動をしているオペラ歌手もいますよね。

そんな華やかな世界に身を投じているオペラ歌手の方々は、当然ながら打ち上げやパーティーに招待される機会も多いということは想像に難しくありません。そういった宴は夜間から深夜にかけて行われることが多く、それらのイベントに出席することで生活リズムは乱れてしまいます。

そのこともオペラ歌手が太っている要因の一つとして無視できません。


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太っていなければオペラ歌手になれないのか?

痩せていても活躍しているオペラ歌手は多い

最近では、欧米を中心にオペラ歌手の「小型化」が進んでいます

かつては劇場を中心とした公演が主だったオペラでは、あまり歌手の容姿が重視されることが無かったのですが、ここ最近では演劇やミュージカルの大衆化が進んだこともあり、オペラがDVDやBDとして全世界に向けて発売されることも多くなっています。

それがルックス重視という形で反映されつつあり、若くて痩せた歌手が起用されることが以前と比べて多くなりました。また、痩せていなければ成立しないような役柄もオペラには多いため、痩せているからといってオペラ歌手になれないということは全くありません。

反対に、太っているからといってほんの僅かな練習でオペラ歌手のような声で歌えるようになるほど甘い世界でもありません。太っていることがオペラ向きの声を出す上でアドバンテージになることは事実だとしても、その資質を生かして美しく歌うためには並外れた努力や才能が必要不可欠です。

オペラ風キャラを演じてカラオケの人気者になれるかも!

しかし、太っている人が「オペラ風」の歌い方をすることによって、宴会やカラオケの席を盛り上げることはとても簡単です。

もしあなたがちょっとぽっちゃり体型を気にしてコンプレックスになってしまっているのならば、オペラ調の歌い方を取り入れることで、会社や学校などでこれまで以上の人気者として一目置かれる存在になることができるかもしれませんよ!

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