私の友人の弟で、鍼灸師さんがいます。その鍼灸師さんに時々施術をやってもらうのですが、仲良くなってくるとその間いろいろと質問します。そのため、私もツボについては結構詳しいつもりです。食欲、ダイエットに効果のあるツボなども聞いてみたことがあります。ここでは、食欲とそれに関連するツボについて書かせていただきます。
耳のツボについて
飢点(きてん)
場所は耳の穴の入口の顔側に膨らんでいる部分があると思いますが、その膨らみの付け根の部分が飢点になります。名前は飢えを解消するという意味ですが、食欲を抑えるツボとして有名です。また、過食も防ぐのにも効果があります。
押さえ方は、ひとさし指と親指でつまんだり、軽くたたいたりして刺激します。そしてひとさし指や中指を左右の飢点に1~2分間押し続けます。
これらは食事前にやると食欲を抑えるのに効果的です。また、食事前にすることで、過食を防ぐことが出来ます。
胃点(いてん)
場所は耳の穴の入口部分が言わば耳を横から見て中心になると思いますが、その少し上の出っ張りを超えた所になります。分かりにくい場合は痛む所を探ってみたら良いかと思います。名前の通り、胃の働きを調整してくれる効果があります。胃がもたれたときなど、消化器官が不調のときにも有効ですので、食べ過ぎ、飲み過ぎた時などに良いと思います。
押さえ方は、ひとさし指や中指で、左右のツボを1~2分間ほど押す、軽くたたくなどしていきます。これも飢点と同様、食事前にやると効果的です。
肺点(はいてん)
場所は、耳を横から見た中心より少し上で、胃点の少し下の平らな部分になります。分かりにくい場合は、痛む所を探してみてください。自律神経系、ホルモン系などの中枢神経をコントロールしてくれて、過食を抑えたり、血糖値が高くなるのを防いでくれる効果があります。
押さえ方は、ひとさし指や中指で、左右のツボを1~2分間ほど押す、軽くたたくなどしていきます。
内分泌(ないぶんぴ)
場所は耳の穴の入口の下部分で、耳と顔の境目になります。これはホルモンなどの内分泌系の乱れを整えてくれて、過食を調整してくれるツボです。胃の調子が悪いときに効果的です。ホルモン分泌を安定されるのでその他にも、イライラ、ヒステリー、不眠、生理不順などにも効果があります。
押さえ方は、指でツボを1~2分間ほど押していきます。
上述のように耳にはたくさんツボがありますので、よく分からないこともあると思います。ですのであまりこだわらず、耳のあちこちを指で押す、ひっぱる、つまむなど、いろいろと触ってみても効果があると思います。ランダムに刺激することで、上述の個所のツボを刺激していることになります。
頭・顔のダイエットに効くツボ
倉(ちそう)
場所は口の端から0.5cmくらい外側に向かったところにあるツボです。口を少し強めに閉じた時、口の端の少し外側に出来るくぼみの部分です。
押さえ方は、左右同時に少し強めに押さえたり、ぐりぐりとマッサージをしていきます。食欲を抑えるのに効果がありますので、これも食事の前に刺激するとより効果的です。
人中(じんちゅう)
場所は鼻の下から上唇にかけて皮膚が少し凹んだ部分があると思いますが、その真ん中になります。このツボも食欲抑制に働くので、食べすぎを防ぎ、摂取カロリーを少なくする効果があります。
実際に押さえてみると、歯を押さえた感じになります。ここを人差し指1本を使って、1~2分間押さえていきます。
百会(ひゃくえ)
場所は頭のちょうどてっぺんの部分になります。脳の玄関口とも言われており、精神を安定させる作用があります。ここを刺激するのも食欲を抑えることにつながりますし、癒しの効果があります。
ここを中指などを使って、1~2分間押さえていきます。
手のひらのダイエットに効くツボ
胃(い)・脾(ひ)・大腸区(だいちょうく)
場所は手のひらの中で、親指の付け根となっている部分です。人差し指のずっと下に行った親指の付け根から手首近くまでの線状の部分です。
食事の前にこの部分を押さえることで、無理なく食欲を抑えられます。
押し方は、指でぎゅっとつねり、赤くなるまで2~3分刺激します。少し強めに押さえる方がより効果的です。
食欲抑制ゾーン
場所は親指と人差し指全体、およびその2本指の付け根のふくらみ部分が対象範囲になります。このゾーンを刺激することで食欲を抑制して過食を防ぐ効果が得られます。
押さえ方は、左右各1~2分間ずつ押してもむようにします。
足・足裏のダイエットに効くツボ
副腎(ふくじん)・腎臓(じんぞう)
腎臓は足の裏のほぼ中央で土踏まずの上の位置にあります。
副腎はその腎臓のやや上にあります。
これらのツボを刺激することで体脂肪の燃焼を促進し、老廃物を体外へ排出する効果があります。
押さえ方は、食欲抑制ゾーンと同じように、左右の足各1~2分間ずつ押してもむようにします。
湧泉(ゆうせん)
場所は青竹踏みをしたときに刺激される部分です。ここを刺激すると血流がよくなっていくので、肝臓と腎臓の働きが活性化して、エネルギー代謝が活発になっていきます。その結果内臓が活性化するので、どんどん脂肪が燃えていき、体重が減らすことができる効果もあります。
押さえ方は、指やゴルフボールなどを使ったり、青竹や突起物を踏んで足を刺激していきます。
陽陵泉(ようりょうせん)
場所はひざの外側から少し下に行くと出っ張った骨がありますが、その骨の下のくぼみになります。よく知られたツボですが、ストレスによる過食を調整、胃痛のときにも効果的なツボで、胃酸の過剰な分泌を抑制してくれます。胃酸過多を抑制してバランスと整える効果があるので、ストレスによる食べ過ぎや、胃が痛むときに試してみると良いと思います。
おススメのツボ
押さえ方は、親指などで押してみて、痛みがある箇所を押す、もむ、さするなどを繰り返します。
ボの押さえ方のコツですが、強く押さえすぎないことです。押すときは、「刺激を感じるけれど気持ちがよい」程度が最も効果的です。
上述のツボの刺激によって過食を抑えたり、胃腸を整えたり、自律神経、ホルモン分泌を良くしたり、精神を安定させたりといろいろな効果があることが分かると思います。
個人的にではありますが私が最も効果があったのは、百会(ひゃくえ)と食欲抑制ゾーンです。少し痛いくらいに押さえることで痛みを感じます。痛みを感じると、意識がそちらの方に行ってしまいます。そのせいで、今まですっごくお腹がすいたと思っていたのですが、不思議とその意識がなくなってきます。結果として、食事の量を減らすことが出来ました。
また、足の裏のツボはいつでもどこでもという訳には行きませんが、耳のツボであれば食事前に限らず、ちょっと暇しているときとか手持ち無沙汰なときに、いろいろと刺激することが出来ます。
私がおすすめするのは、眠たくなってきたときにこのツボを押すことです。会議中にうとうと仕掛けてきたら、耳や手のひら、足の陽陵泉(ようりょうせん)など、強めに押していきます。痛みの刺激にもよって眠気を覚ましてくれることが出来ます。
このように、ツボはたいへん奥が深いものです。
上述に限らず、体にとって良いツボを挙げていったらきりがありません。その中でも特におすすめなのは、第二の心臓とも言われる足の裏のツボです。体中の各臓器のツボが集まっています。場所や効用などの詳細はまた調べていただけたらよいと思いますが、風呂上りの5~10分間でもよいので、足裏のいろいろなところを押さえてみられることをおすすめいたします。
以上、私の記事が少しでも皆さんのお役に立つことが出来たら幸いです。